エンジニアが「副業」禁止の会社で「複業」を始めるやり方
2019年10月31日(木) 08:04
更新:2020年02月20日(木) 08:17
副業を容認している企業は約46%
最近は世の中的に「副業」を解禁している企業が多くなってきたように感じますが
それでもまだまだ「副業」を禁止している企業も多くいるのは事実です。
最近の調査では約46%の企業が副業を認めているようですがまだ半数には届かない状態です。
エンジニアの方であれば今あるスキルを使って、あるいは本業で得られないスキルをつけるために複業を始めたいう方は多いと思います。
私自身も本業でエンジニアとして働きながら、「複業」でいくつかの事をやっていますが、
会社が「副業」を禁止しているという理由で何もしないというのは非常にもったいないと思います。
今回は仮に「副業」禁止の会社だったとしても実践できる
エンジニアとしての「複業」を始める方法についてまとめたいと思います。
エンジニアとして「副業」禁止の会社で「複業」するためには
結論としては
エンジニアであれば 「個人でサービスを開発してみる」 というのが1番始めやすい「複業」だと思っています。
「副業」を禁止している会社であっても
そもそも個人でサービスを開発するのは個人の自由なので会社から禁止される要素はありません。
これを副業と呼ぶのか?という疑問はもちろんあると思いますが個人的には「副業」ではなく 「複業」 であると考えています。
ここで改めて考えて欲しいのは「複業」とは何もお金を稼ぐ事ではないという事です。
個人的には複業とはお金目当てで本業以外で働くのではなく、スキルアップや自己実現を本業以外の場所で実施することだと思っています。
なので個人でサービス開発する事も立派な 「複業」 であると思っています。
本業以外で個人でiOSアプリをリリースした
私自身も数年前個人でiOSアプリの開発をしてリリースした経験があります。
「個人でサービスを開発してみる」という事を始めたきっかけとしては
当時は本業でアプリ開発をしてみたいと思っていたのですが、
なかなかチャンスがなかったため、個人的にiOSアプリの勉強をしていました。
本を読んだり簡単なコードを書いたりしていましたが、それでは実務として使えるスキルにはならないなと思い、簡単でも良いので自分でアプリを考え、ストアにリリース事をゴールにして開発をする事にしました。
元々iOSアプリ開発のスキルがあまりなかったので多少時間はかかりましたが勉強しながら簡単なアプリを作ってまずはリリースしようという思いで作業を進めて
なんとか無事にストアにリリースする事が出来ました。
詳細はQiitaにもまとめているので是非こちらをご覧ください。
(※ちなみにこちらのアプリは今は運用しておらず、ストアからダウンロードする事は出来ません。。)
当時は今みたいに複業という事が浸透しておらず、自分自身も複業しているという感覚はなく、
勉強のため(スキルアップのため)という思いでアプリを開発していました。
ただ、今思い返せばこれも立派な 「複業」 だったなと思います。
スキルアップのために自分でアプリを開発し、一応広告収入というマネタイズも組み込みながらリリースまでできたのは今思い返してもとてもよい経験だったと思います。
(マネタイズについては結局良い成果はでず、広告収入が1年で500円くらいだったと思います。。。笑)
また最近は個人でNuxtなどを使って複業メディアサイト(当サイト)を開発、リリースして
今現在も運用しています。
ちなみにソースコードも公開しているのでご興味ある方は是非ご覧ください。
この複業メディアサイトに関しては自分自身がエンジニアとして2年以上複業を続けていて
とても良い経験ができたと思っているので
複業をするエンジニアをもっと増やしていきたい
という思いで、複業の良いところや悪いところも含めて情報をまとめて発信するメディアサイトを作りました。
複業して良かったと思うことはこちらにもまとめてありますので是非ご覧ください。
「複業メディアサイトを作る」という事に関しても自分のやりたい事をサービスとして作りリリースし、運用するという立派な複業だと思って今も続けています。
個人でサービス開発するメリット
自分でもiOSアプリ開発、複業メディアサイトといくつかの個人サービスを開発した中で、個人でサービス開発を始めることのメリットは非常に多くあると感じています。
・サービス開発する事でインフラからアプリケーション開発までの工程を経験できる
・本業では得られない自分が身につけたいスキルを身につける事ができる
・目的ありきのためスキルが身につきやすい
・マネタイズを考えれば本格的に複業になる
・本業以外で作業をするという習慣が身につく
■サービス開発する事でインフラからアプリケーション開発までの工程を経験できる
エンジニアとしての本業では会社の規模によりますが多くはバックエンド、フロントエンド、デザイン、インフラなど役割が分かれており、その役割の分野のスキルを身につけて仕事をすることが多いと思います。
(ベンチャーで人数が少ないと何でもやるとかはあり得るかもしれません)
それはそれで特定分野のスキルが磨けるので本業としても日々スキルアップできるチャンスがあると思いますが、ずっと続けているとマンネリ化しやすく、ある程度その領域のスキルを身につけたらそこから先はあまりスケールせず、同じようなタスクをこなすようになりやすいと感じています。
そういった中で、自分で1つのサービスを考えてリリースするという事はインフラからデザイン、バックエンド、フロントエンドまで設計、開発、テストの全ての工程を経験する事が出来るのでエンジニアとして非常によい経験ができると思います。
ある程度スキルのあるエンジニアであれば簡単なスマホアプリやwebアプリケーションの開発は出来ると思いますが、
実際にゼロから1人でそれをやった経験がある人は以外と少ない のではないかと思ってます。
そういった経験は本業のエンジニアとしても活かせるスキルになっていくと思っています。
■本業では得られない自分が身につけたいスキルを身につける事ができる
本業では使われるプラットフォームや言語などがあらかじめ決められておりそれを覚えると言う事が一般的だと思いますが、個人開発であればそこも含めて 自分で選定する事ができる ので本業では使えないけど、使ってみたい、覚えたいプラットフォームや言語を使って開発するのが良いとおもいます。
そうすることで本業では経験出来ないスキルを身につける事ができると思います。
わたし自身もこの複業メディアサイトを作るにあたって、バックエンドてで選定した言語はPythonですが、選定理由は本業では基本的に使う機会はありませんが今後身につけておきたい言語だったので、あえてPythonを選定しました。
個人開発は完全に自分の自由で開発ができるので、自由が興味のある分野を選んでスキルアップする事が出来ます。
■目的ありきのためスキルが身につきやすい
エンジニア業界は技術の移り変わりが激しいので常に新しい技術をキャッチアップしていく必要があると思っています。
すでに今現在もそういったキャッチアップをやられている方、やろうと思っていはいるがやれていない方、色々いると思いますが
そういった方々に対しても個人サービス開発は非常におすすめです。
単純な技術情報のキャッチアップや勉強を目的で色々な技術を触るより、
サービス開発のために技術をキャッチアップしてそのスキルを磨いていく 方がモチベーションも維持しやすいと思いますし、何より身につくレベルも高まると思います。
野球に例えると、
ただただ漠然と素振りを続けるのか、
甲子園目指してそのために素振りを続けるのかでは身につくレベルが格段に違うと思います。
個人でのサービス開発も明確なゴールを設定し、そのために必要な技術を選定して磨いていく方がスキルアップに繋がりやすいと思います。
■マネタイズを考えれば本格的に複業になる
個人開発をするというのはそもそも複業という感覚を持てない方もいるかもしれませんが
仮にマネタイズが出来れば一気に複業という感覚になり得ると思います。
マネタイズの方法も広告やユーザーの課金など色々あると思うので、可能性はいくらでもあると思います。
ただ個人的にはあまりマネタイズの事は考えずに、個人開発を進めた方が良いと思います。
あくまでマネタイズは結果としてそうなったらラッキーくらいの感覚でそこを目的にするのはおすすめはしません。
なぜならマネタイズを意識し過ぎると当初複業としての目的であるスキルアップや自己実現という観点が後回しになる可能性があるからです。
エンジニアとしてスキルが身につけば中長期的には必ず収入は上げられるはず なので、目先のお金よりは投資する感覚で進めていくのがよいのかもしれません。
■本業以外で作業をするという習慣が身につく
時間の使い方に関しては今後本格的に複業をやってみたいという方には必ず問題になってくる要素だと思います。
本業が忙しくて作業の時間が取れないという事もよくある状況だと思います。
私自身3年前に個人でiOSアプリ開発をしていた時は本業をしながらも時間を見つけて個人で開発を進めていました。
なかなか時間が取れない時もあったので簡単なアプリを作るのにもトータルの期間でいうとそれなりの期間かかってしまいましたが、
今思い返すと本業以外に作業する時間を取る
という事がある意味習慣化されていたと感じます。
個人開発が継続できた理由としては簡単でもいいからアプリを開発してリリースする、という 明確な目標があった のと、時間さえ確保できれば実現可能という ちょうどよいレベルの目標 だったのが継続できた理由かもしれません。
その経験があったから、その後複業を始める時にも時間の使い方でそれほど困った事はありません。
今まで個人開発していた時間を複業に変えるだけだったので、あらかじめ準備が出来ていたのと同じ状態だったと思います。
個人開発は今すぐできる
個人開発は今すぐできるというのが大きいメリットです。
もちろん本業が忙しくて他に作業する事が出来ないという方も多いと思いますが、何も最初から多くの時間を費やして始める必要はなく、1日5〜10分からでも全然始める事はできると思います。
本当に
やるか、やらないか、だけの話 だと思っています。
個人開発のおすすめ
個人開発する際のおすすめは
- 超簡単な機能に絞ってまずはリリースする
- 自分が毎日使いたいと思うサービスを作る
を意識するのが良いと思ってます。
この2つは言い換えると、個人開発を継続するためのモチベーション管理だと思っています。
私もiOSアプリ開発や複業メディアサイトを開発した時はこの2つを意識していました。
どちらも初期段階では超簡単な機能しか入っていなかったので
リリースまでできるイメージが湧き、個人開発を継続するモチベーションが維持できました。
また超簡単な機能だからと言って例えば自分は一切使いたくないようなサービスを作ろうとすると
結局なんのために開発しているのだろう、、
リリースしてどうなるんだっけ、、
とモチベーションが下がり途中で諦めてしまうパターンになりやすいと思います。
なので
少なくとも 自分だけは毎日使いたい と思うサービスを作ってみるというのがオススメです。
最後に
エンジニアの方でこれから複業したい人、複業したいけど何から始めていいかわからない人
はまずは個人開発をやってみるというのをオススメします。
継続できればそれが習慣になり、本業以外で時間をとって作業するというのが当たり前になると思います。
個人開発は事前の準備なしで気持ち1つで明日からでもすぐに始める事が出来るので
是非始めてみてはいかがでしょうか。